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Bizteria経営企画 Vol.10
J-SOX 時代のリスク・マネジメント
グローバルセキュリティエキスパート株式会社 代表取締役常務 相原秀明

 度重なる企業の不祥事、グローバル化の進展など、企業が直面する課題は多くあります。こうした課題が起こる原因として「グローバルコンペティション」、世界規模での大競争時代に突入していることがあげられます。規制が緩和され、通信ネットワーク技術の革命的な進展によってコミュニケーション・情報の流れが劇的に向上したことで、情報や「物の価値」等あらゆるものが1つに集約する傾向が出てきました。競争に向かえば向かうほどグローバルマーケットに引きずり込まれていくのです。

 こうした状況の中、これから対処すべき課題はグローバルコンペティションに勝ち残るための方策を打ち出すことです。ここ30年間のトレンドを見ると、冷戦終結、自由貿易、金融ビックバン、IT/ネットバブル期の市場拡大期では、単独企業成長、IPO、アウトソーシング推進による管理部門のスリム化・効率化が企業の中心テーマでした。ところが、今はテロや戦争、不正会計、偽装問題がクローズアップされ、内部統制重視になってきています。トレンドは、「攻め」から「守り」に転換してきているのです。しかし現在、日本企業はこの守りを固めきれていません。守りから攻めへ早く効果的なアクションをとった企業が次のグローバルリーダーになると考えられます。

 「守り」重視の社会において、企業不祥事や情報漏洩は、マスコミ等によりことさら大きく取り上げられているきらいがあります。ただし、いくら守りを固めたとしても・・・ (続きを読む)

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