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Bizteria経営企画 Vol.12
【連載】自律組織への変革(第3回)ファシリテーション・スキルを用いたワークショップ
株式会社ピープルフォーカス・コンサルティング 代表取締役 黒田 由貴子

今回は、業務改革や組織変革を支援するコンサルタントが、どのようにファシリテーションを行っているかを具体的に紹介する。

 X社のA事業部では、部署間の連携がうまくいっていないことが原因で、主要業務の成果をあげられずにいた。そこで、課題を抽出し、解決策を考え、組織替えまで行うことを目的に2日間のワークショップが企画された。

プロセス1:場を作る
 積極的な人、懐疑的、反抗的な人、参加者の温度差はまちまちである。多くの参加者を前向きにするべく「『ちょうどいい』ゲーム」から始める。参加者に「大雨で会社が水浸しになった」というような無理難題を投げかける。それに対し、「それはちょうどいい!魚を放流してテレビのニュースに出よう」という具合に、非現実的でもいい、創造的なアイディアで答えることとする。参加者の緊張がほぐれ、前向きな気持ちのコメントが多く出てくるようになった。最後に「この2日間はちょうどいい、○○しよう」と各自にワークショップへの期待を述べてもらった。

プロセス2:関係を築く
 事前のヒアリングで、事業部長との相互理解が十分でないことが明らかになっていたので、「リーダー・アシミレーション(同化)」というセッションを行った。事業部長不在の場で、皆に「事業部長について知っていること/知りたいこと」「事業部長に知って欲しいこと/期待すること」等、自由に発言してもらう・・・(続きを読む)

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