書店に並んでいる沢山のマーケティング関連書籍を眺めていて気づくことがあります。10年程前は「ブランディング」や「ブランド戦略」をテーマにした書籍はほんの数冊数えるだけでしたが、ここ数年は“ブランディング本"の占める割合が非常に増えているのです。ちなみにブランド戦略の世界的権威であるデービッド・A・アーカーが著した「ブランド・エクイティ戦略」と「ブランド優位の戦略」が日本で出版されたのは1994年と1997年。その頃から“ブランディング本"が急増することになるのですが、それはここ最近のブランディングに対する注目の高さを現しているのだと思います。
さてデービッド・A・アーカーの2冊の本は“社外的にブランド価値を高めるマーケティング活動"をブランディングとして顕在化し、その方法論を提起したものでした。そして今現在、様々なブランディング会社から提供されている多様なメソッドは、その方法論がベースとなっています。しかし当社は、“社外的にブランド価値を高めるマーケティング活動"を行うだけでなく“社内的にブランド価値を高めるマネジメント活動"も同時に行わなければ本質的にブランディングは成功しないのでは?と考えています。それはなぜか。その理由を説明する前に、ブランディングのキーワードとなる「ブランド・アイデンティティ(ブランドの存在意義。以下BI)」について紹介しておかなければなりません・・・(続きを読む) |