組織の活性化と企業業績には相関関係があります。組織が活性化している企業の多くは好業績を達成しています。しかし、業績が上がっているからといって、必ずしも組織が活性化しているとは限りません。たとえばIT業界は、ここ10年くらいの間に大きく成長しました。ところが、今や頭打ちの状態になりつつあります。以前は、大きな受注も比較的労することなく取ることができました。しかし、IT需要が一巡し、市場環境は厳しくなってきています。つまり、マーケット全体が成長しているうちは、業績を伸ばすことができましたが、マーケットの成長が鈍化するや、業績が低迷し、苦戦を強いられている会社も少なくありません。つまり、業績を押し上げる活性化した組織を形成しなければ、継続的な業績向上は実現できないと言えます。
企業はビジネスモデルを創ることに余念がありません。そうしたビジネスモデルに匹敵する価値が組織活性化戦略にはあると考えています。なぜなら、実際に組織を動かしているのは「人」。その人自身がビジネスモデルを創り出し、高付加価値を創出していきます。組織活性化戦略とビジネスモデルは表裏一体のものなのです。
では、この組織の活性化とはどういう状態をいうのでしょうか。大きく次の3つに定義できます。ひとつが「組織活動への自発性」。従業員一人ひとりが会社の問題に対して当事者意識を持ち、自分のこととして捉え、改善や改革などを自発的に取り組むような状態です。ふたつ目が・・・(続きを読む) |