企業が激しい環境変化の中に置かれた現在において、顧客ニーズ、働く人々の意識の両面が今まで以上に多様化し、各企業は事業戦略や組織運営において新しい答えを探し求めています。多様な顧客ニーズに対応するために組織の細分化を進めるほどに多くの優秀な人材が必要となり、一方で多様化する社員の価値観とその雇用条件の中で、優秀な人材の採用・育成が非常に困難な時代です。「ダイバシティ」という言葉が注目され始めたのも、そういった社会情勢が背景にあるといって良いでしょう。
多様な社員の能力を型にはめるのではなく、個性を生かしつつ最大化し、自ら変化し成長していく組織を実現することには、本質的に今までの人材育成の手法は通用していません。激変するビジネス環境と、それに適応する企業組織を創りあげていくためには、今までの手法にはない新しいやり方を模索していく必要があるのです。
今までの手法では、多くが企業サイドでその目標や方向性を示唆し、そのために必要なコミュニケーション研修、リーダーシップ研修、など様々な教育が現場を納得させること無く実施されてきました。
しかし、効果が上がらないとは言っても、このやり方が時代に適応できなくなってきただけで、個々の能力が当時に比べて低くなっているわけではありません。個々の能力を最大化するには、様々な課題の共有と解決へのモチベーションを引き出していく必要がありますが、多くの企業では、その大前提が欠落していることがほとんどなのです・・・(続きを読む) |