2008年の企業経営を振り返ったとき、金融危機が大きな影響を与えていることは言うまでもないでしょう。
短期的に考えたとき、日本経済をリードしてきた自動車産業や家電産業は営業利益を大きく減らしています。アメリカでは、自動車や家電を買うためのローンが組めなくなり、大型車や大型家電が売れなくなっています。トヨタ、日産、ホンダの利益の6割はアメリカからもたらされていましたので、影響が大きいのです。
実はトヨタの新車の販売台数は10%程度しか落ち込んでいません。ですが、好調なのは中国などの市場で売れる小型車ばかりであり、利益の半分を稼いでいたレクサスのような高級車が売れていないのです。
さらに日本企業は円高によるダブルパンチで、社員の給料は上がらず、ボーナスは減り、消費が落ち込むという悪循環になっています。短期的には、課題・問題は極めて多いのが現状です。
しかし、中長期的に見ると、円高は海外への投資や企業買収のチャンスです。企業がグローバル化していくきっかけをつかむことができるいい機会だと思います・・・(続きを読む) |