ソリューションビジネスとは、「顧客の経営課題を解決するビジネス」である。今日、単に商品そのものを売るだけでは、付加価値の高いビジネスは展開できない。いまや商品はお客様の求める価値を実現する手段の一つに過ぎないからだ。お客様の経営課題を解決するためにはハードとしての商品だけでなく、ソフトやサービスと一体化したトータルなソリューションを提案する、いわゆるソリューションビジネスが求められている。

　現在はＩＴ業界だけでなく、広告、金融、商社、不動産などのサービス業、さらには電機、機械、部品、材料などのメーカーも含めて多くのB to B業界においてソリューションビジネスを目指す時代となった。

　しかし、実際にこれを実現することは口で言うほど簡単ではない。多様な経営課題を持つお客様に確実に価値を提供するためには、ニーズ情報をソリューション提案に変換する問題発見〜本質因果関係の把握〜問題解決〜価値生成までの高い組織的な人材能力が必要とされるからだ。

　さて、このような経営課題を解決するという高度な成果を顧客に提供しようとするソリューションビジネスには、どんなリスクが存在するだろうか･･･(続きを読む）