競争優位性を高めるためにブランドマネジメントを行うことは一般的になったが、とりわけ「トータルインナーブランディング」に注目する企業が急速に増えている。ブランド「を」いくらマネジメントしても企業の本質は変わらない。企業の本質を変革していくには、もう一歩進めてブランド「で」マネジメントする段階まで進める必要があるからだ。
それはブランドアイデンティティーの実践を通じて事業戦略や業務プロセスを変える、あるいは社内の組織変革を行うことなどを意味している。
ブランドアイデンティティーの内容を社員に理解させる研修、冊子配布、社内広報など、狭義のインナーブランディングだけでは不十分だ。ブランド研修を受けてその重要性はわかったが、さて自分は明日から何をしたらよいかわからないという反応がじつに多いのである。
やはり、経営としてブランドを通じて何を目指し、そのために何をやってほしいのか、社員がわかるように明確なメッセージを伝えなければならない。その上で、お客様との全てのコンタクトポイントにおいて、目指す姿の実現に向けてブランドの基準によって日常業務を・・・(続きを読む) |