聞き手:昨シーズンの当初は、新庄、小笠原が球団を去って、厳しい戦いになるのではと言われいましたが、結果は見事にリーグ優勝でした。何かマネジメントの秘訣でもあったのですか?
藤井氏:うちのチームの特徴のひとつは、選手獲得のスカウティング・システムにあると思います。監督が直接どの選手を獲得するのかを決めるのではなく、まずチーム統括本部で選手構成を決めるのです。ヨーロッパのサッカーチームの運営では一般的なことですが、たとえ監督が替わっても、戦い方が常に同じになるように、本部において選手構成を決めて獲得をします。監督は与えられた選手構成を元に最善の戦い方を考え采配するので
す。根底にある考え方は、客観的に見て効率的な
選手配置をするということです。
聞き手:つまり、機能分離しているということですか?
藤井氏:そうです。もちろん本部と監督はミーティングをしますが、選手獲得について話し合うのではなく、例えば、一年間の戦いを振り返ってチーム構成のどこが足りないか、他のチームと比べてスカウティングのどこに問題があったか、などについて意見を交換します。実はチーム統括本部では2005 年に日本全体の野球選手の成績をデーターベース化したシステムを導入しました。これによって・・・
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