今、営業の現場は混乱しています。その理由の一つとして、システム導入があります。現場の業務効率を高め、お客様と接する時間、及び付加価値を考える時間を生み出すために導入されましたが、管理職にとっては効果を発揮しても、現場にとっては「足かせ」になってしまっているのが現状です。そうは言っても、考えることこそが、これからの営業にとって大切なことなのです。
営業は、「業を営む」と書くように、企業活動で絶対不可欠な機能です。企業力は、「戦略力、戦術力、戦闘力」の三つに分解できます。戦略力とは、経営の方向付けと資源配分のこと。戦術力とは、その方向へ向かう際にとるべき手段のこと。そして、最後の戦闘力とは、決めた方向へ向けて最後までやり抜く力のこと。戦略を絵に描いた餅に終わらせないためにも、戦闘力こそ、営業パーソンが担っている重要な役割です。
営業が重要である背景には、世の中の製品やサービスに付加価値をつけて提供しなければいけなくなったことがあげられます。例えば戦後、テレビは集落に一台程度しかありませんでしたが、メーカーの製造技術向上によってコストダウンが図られ一家に一台テレビが普及しました。これは、「ない」ものが「ある」ようになった満足レベルといえます。しかし今は、モノやサービスが溢れ・・・
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