多くの企業の人事マネージャーや組織リーダーの皆様とお話していて、大変特徴的な共通的課題が鮮明になってきました。それは、企業ビジョン、組織ビジョンが明確でないことです。組織の成り立ちにおいて最も重要で本質的な要素、それは、共通ビジョンにコミットしている集団であることです。この本質的な要素なくして組織の存在意義を語ることはできません。
しかしながら、皆(組織メンバー)がコミットするビジョンあるいは企業文化(共通的な価値観)が現実に存在していないのです。確かに数値目標やスローガンはあります。あるいは、構想や戦略もあります。しかし、それが自分のやりたいこと、自分たちの取り組みたいことになっていないのです。率直に表現するならば他人事であり、多くの組織メンバーの皆さんの意識の中に明確に位置づけられていない。前号で組織力を生み出すためのチームシップの機能について触れましたが、やり方(DO)が明示されても、あり方(BE)が伴わなければ、飛躍的な組織力が生み出されることはありません。
ビジョンがその本来の意義によって力を発揮するためには、ビジョンと個々の組織メンバーのマインドが連動することが不可欠です。そして、それは・・・
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